半農半菓
うーりー・うりす
2008年6月30日
うーりー・うりすの面々
うーりー・うりすの面々
風船でできたアレンジメント、すっげー!
風船でできたアレンジメント、すっげー!
田植え休みも最後の日。
やっとひと段落した畑作業にほっとする。
そんな折、昔懐かしい知人が、風船をたくさん抱えて、訪ねてきた。
おなじみのバルーン・アート。
だが彼のは、ワンランク上。
アンパンマンやバイキンマン、ドナルドダックにニワトリ、消防車まで、
風船ひとつで、あっという間にいろんなものが。
当然、うちの子達は大喜び。
彼は、20代の僕がずいぶん世話になり、影響を受けた人の息子さん。
出会った頃はまだ学生だった彼が、今では大阪でバルーンアート「うーりー・うりす」を主催する。

「うーりー・うりす」
訳のわからない名前だと思われると思うが、
僕らにしかわからないその名前の由来をシェアしたい。

20代半ば、僕は、彼のご両親に家族同然にお世話になったことがある。
そこは天理教の教会、その会長と奥さんだった。
奥さんは、熊本生まれのちゃきちゃきの肥後もっこす。
元オリンピックバレー強化選手の大柄な体で、厳しく、激しく、気も短いように一見見える方。
でも実は、人に対して人一倍想いの深い女性だった。
僕の氷ついてた心、人間不信を溶かしてくれた、人だ。

当時、住み込み人がたくさんいた加藤家。
しょっちゅう、住み込み人に奥さんのカミナリが飛んでいた。
その傍らで、鼻歌をうたいながら通り過ぎる会長さん。
心の大きな人だったが、なんでも「エーエー」で笑って済ますもんだから、
奥さんが会長さんに逆ギレする場面がよくあった。
「あんたがそげんこって、どーすっとね!!」
普通だったら、「なにおー!」となったりするもんだが、会長さんは必ず笑って、
「ちょっと待てよ、えーか」といいつつ、奥さんに近づき、ヘッドロック。
そのまま親指と小指を両こめかみにあて、やさしくアイアンクロー。
マッサージしながら、言うセリフが
「うり、うり、うりーー、うっうっうっ」
あまりに馬鹿ばかしすぎて、どんなに頭に血が上った奥さんも、怒る気もうせていった。
険悪なぴりぴりムードが一転、なごやかに。
こんな調子の光景が、しょっちゅう。
僕にとっては、新鮮な夫婦像だった。

今、自分が家族を持って、たまに僕の愚行が嫁さんの逆鱗にふれることがある。
そんなときは「ちょっと待てよ、えーか」
「うり、うり、うりーー、うっうっうっ」
幾度ピンチを切り抜けたことか。

教会に世話になっても、そこの教義というのは、とんと頭に入らなかった僕。
だけど、人が人に影響を受けるというのは、こういうことなのだと思う。
知識や、理屈、教えじゃない。
その人の生き様、あり方。
親から子に、人から人に伝わること。
自分の背中は、今、何を語っているのだろう。
いつか、子供たちの姿に、自分の背中の結果を見るんだろうね、きっと。

そんな由来でついた「うーりー・うりす」
とってもすてきな風船屋だ。
大阪だけど、毎月半ばには福岡と往復してるようなので、何かのイベントで必要な方、
連絡してみては?

「うーりー・うりす」
代表 加藤大明(ひろあき)  090-7441-4927

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