半農半菓
棟上げ
2008年11月2日
響く槌の音
響く槌の音
あらわれてきた形
あらわれてきた形
あっぱれ
あっぱれ
「コーン、コーン、コーン、コーン、コーン、」
谷あいに響く槌の音。

棟が上がった。
小さな小さなエコハウス。

僕の頭の中には、すでに一つの社会が存在する。
たぶん誰もが理想とする世界。
今、僕がしていることは、そこへと到る道。
今の状況、出会った縁、場所で、どうその世界を表現するかという。

まずは、店を変えてきた。
店を中心にした共同体をつくってきた。
そして、ここ平生に移り住み、個人の暮らしとして、どこまで変えれるか、
僕流に、この場所なりに変えてきた。
そして、その次にあるのは、やはりそんな暮らし方を共有する共同体。
未来の社会を構成する最小単位、コミュニティー。

そのために、目の前の山の木を切って、
家を作るための作業場を作ることから始めかけていたのだが、・・・。

思わぬ出会いと、まわりの流れから、
いっきに予定がはやまった。
大工よしろーとの出会い。
ぼくのまわりで動いていく諸事情。
また、それは折を見て書いていこう。

とにかく、普通に考えていたら通ってた過程を数段すっとばして、
いきなり棟があがった。
それも作業小屋でなく、コミュニティのための建物として。

思わぬ展開。
これだから、人生はおもしろい。

目の前の山の木ではないが、地元産の杉、ヒノキ。
梁には、わざわざ曲がった太い地松を。
ブランコやロープや、ハンモック、いろんな笑顔がぶら下がれるように。

若い大工を育てるために、あえて若い弟子にすべて手刻みで仕事をしてもらった。
細かな継ぎ口を使っての、伝統工法。
受け継がれていく技。
見えないけれど、たしかに播かれていく種がある。

先月までさら地だったところに、基礎があらわれた。
そして昨日まで、基礎のすがたのままだったところに、
今日、いきなり家の姿があらわれた。

そして、
コミュニティの姿もあらわれつつある。

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