半農半菓
時間どろぼう(9)   〜家を建てる〜
2009年3月21日
半農社会への試みとして、今回建ててる家があります。
買うにしても建てるにしても、生活費のかなり大きなウエイト占める「家」。
セルフビルド、つまり自分で家を建てるのが一番いいのはもちろんですが、
多くの人にとって、時間的にも、技術的にも、現実問題としてすぐには実行できないようです。
そこでまあ、当然大工なり工務店に依頼するわけですが、
これを半農的な人たちに依頼して、作ってもらうといくらになるかという試みの家なわけ。

半農半大工。
半農半設備屋。
半農半家具職人。
そんな人たちとの出会いがあり、今の家を作ってもらいました。
電気屋と、さかん屋さんは、普通の方ですが。

ほんとは、当初全部自分で作るつもりだったんですが、
建てるのを急がなくてはいけなくなったので、
そういう流れなら、半農つながりで建てたら、いくらくらいになるのかという実験棟に切り替えた、というのが実情。

床面積18坪の小さめの家ですが、
設計、基礎、大工、さかん、屋根、建具、・・・。
すべて込みで、700万円で建ちました。
あと台所の水周りの設備と家具収納、そしてトイレ風呂とあるので、
もう少し金額がいりますが。

家を購入するとしても、しかも素材も作りもかなりこだわったものを建てても、
それくらいで家を建てれる!ということが今回わかりました。

そして家を建てるにあたって、お金がいります。
実は僕は一銭もお金だしてません。
無利子でお金を出してもらいました。
世の中あるところにはたくさんあって、
昨今の経済不安と1千万円しか保証されないペイオフのこともあって、お金の持っていき先に困ってる人種もあるようですから。
そして入居者の家賃で月々返済されていく仕組みにしています。

複利の利子システムを抜け出す仕組みとして、NPOバンクがありますが、
それでも単利何%かはつきます。
今回の資金はさらにそれを越えて、無利子!
停滞して淀んでるお金というエネルギーをただ単に循環させて命を与えてやる、なんて書くとかっこいいですが。

やり方はいろいろあるものです。
とにかく家を建てるのには、何千万円もいる、
そして何十年もローンを返して、そのうち1千万円分は利子を返さなくちゃならない、
という思い込みから、少しでも皆が自由になれたらいいなあ、と思います。

時間どろぼうさんの最大のえさ場、「家」を、その利子の部分を、
彼らに貢ぐことをやめると同時に、
僕ら自身が時間を取り戻すために。

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