直播の田んぼ
2007年9月7日
自然農法の元祖、福岡正信さんを知ってますか。
土いじりさえしたことのない僕が、アフリカから帰って百姓をしようと思ったときに、あのじいちゃんの本を初めて読みました。 播くだけであんなにコメができるんなら、こりゃあええ!!と思ってアフリカから帰ってすぐ借りた3反の田んぼにモミをばらまきました。 とらぬ狸のなんとやら・・・ 福岡さんは一反に15俵できると書いていたので、3反で45俵。 一俵3万円で売れるとして、ばら撒くだけで150万円になるよ(^^)/ と秋を心待ちにしていた僕。 結果? 1俵もとれませんでした。わはは。 そりゃそうだよな。そんなに簡単にできるんなら、今頃そんな農家が山ほど増えてるって。 その次の年も、その次の年も、収穫ゼロ。 でも僕は、出来た人がいるんなら、必ずできるはずだ!と性懲りもなく思い続けていました。 そして、去年。 数年ぶりにばらまきに挑戦。 一反に5俵できたのです。 ほんとにばらまいただけで何もせず、これだけできるんなら十分満足でした。 ひと家族が食べる分には十分ですから。 この10年、自然農というやり方で、不耕起の田んぼを作ってきて、僕の中に、耕さない田んぼではどんな草がどういう状況なら生えて、どういう状況なら草が生えにくいというのがだいぶんわかってきたのです。 でもまだ実験段階で ひとに教えれるほどではないですよ。 うまくいってる田んぼのことをHPに載せてますが、去年の場合、もう一枚のうまくいってないほうは反3俵くらいのものでした。 草ぼうぼうでしたが、それでも手刈りなら全く問題なかったです。 ほんとに手間を全くかけてないから、出来た分だけ、ラッキーだもんね。 うまくやれれば、草は完璧に抑えて、コンバインでも刈れるくらいです。 興味ある人のために、少しだけポイントを書いておきます。 興味ない人は、飛ばしてね。 もしこのやり方をやってみたい人は、自然農などの不耕起での田んぼを数年やって、草と水管理で草を抑えれるようになってから、挑戦することをお勧めします。 超簡単なだけに、難しいのです。 だけど、僕のようなナマケものには最高の究極の米作り。 ポイントは田面をきちんと水平にしておくこと(水管理を楽にするため) 水はけの悪い田なら溝を掘って、水はけをよくして、冬の稲科の草が草丈高くできるようにしておくこと。つまり麦をまけば、麦がしっかりできる田の状態にしておくこと。 その条件ができれば、自然農をしても、暑い夏の草刈りに入らなくても、水の調節だけで、草を抑え、稲を最高の状態に持っていくことができます。 秋にクローバーの種をまいておいて、5月下旬一面クローバーの田んぼになったところで、 芽出ししたもみをばらまく。 それだけです。 その時点でクローバーの丈が高すぎるようなら、播いてすぐ草を刈り敷きます。(僕の場合草刈り機でですが) それだけで水を入れずに数週間、稲の芽が5〜10センチになったところで、水をいれクローバーを弱らせます。 あとはクローバーの溶けた皮膜が完全に他の草を抑え、うそのようにお米だけが残ります。 クローバーさえうまく生えてれば、完璧に草を抑えます。 粘土団子がうまくできれば、もっといいやり方ができるのですが、 それはちょっと研究中。 このあいだテレビで、粘土団子をコンクリートミキサーでつくるのを特集でやってたと噂で聞いたのですが、知りません? その人のところに微妙なコツを習いに行きたいと思ってます。 粘土の粉と水を吹きかけていく微妙な要領がいまいち違うようで、思うような一粒一団子の団子にならないのです。 粘土団子がうまくできないので、今は芽出ししたもみを播いてますが、 これだと草の上に乗ったモミは根が高くなってしまい、秋に台風でこけやすいのです。 今年もうちは、2枚ほど実験してます、2反くらい。 一枚はうまくいってるけど、一枚は散々です。 播く時期が早すぎるとダメみたい。 播いたあと雨が当分降らなかったからか、ほとんど鳥かネズミに食べられてしまったようです。 やっぱり粘土団子が必要かなあ。 今年中にその人を見つけて、習いに行こっ。 |