出すぎる杭は打たれない――痛快地球人録
2009年5月1日
山口県立大学の安渓先生ご夫妻がすてきな本を出版したので、ご紹介。
僕も載ってるので、おこがましくて紹介してなかったのですが、 本を読んでみて、たくさんのすてきな人たちが紹介されていることを知りました。 中でも、冒頭に紹介されている小川美農里さん。 今日県立大学に講演に行ったとき、ちょうど会いましたが、 なんと目の輝いたすてきな学生さん。 最近10代20代の若い方たちと会っていつも思うのは、 その若さで、40歳の僕がやっと考え始めてることをもう考えてるってこと。 僕がその頃は、金儲けのことしか考えてなかったというのに・・・。 時代の、意識の大きな変革が底辺で起こり始めてることを感じずにはいられません。 ちなみにこの本「出すぎる杭は打たれない」定価は1200円プラス税ですが、 欧舌にて限定40冊 300円で販売してます。 興味のある方はどうぞ。 [内容] 「生きにくい時代」を生きぬくために、いま足もとからつくる平和と環境―― 足もとの自分の暮らしを見つめなおしていく日々の中でこそ希望に出会えます。環境も人権も平和も、足もとからしか始まりません。 この本は、そうした足もとからの行動によって、「出すぎる杭」となっている人たちの生き方を紹介するためのものです。日本のような相互監視の強い社会では、少し出る杭は打たれるかもしれません。でも、大幅に出すぎる杭は――たまに抜かれることはあっても――打たれることはありません。(はじめに、より) [目次] 第1章 世界一周しちゃいました――看護学部生・小川美農里さん 1 世界一周を思い立ったわけ 2 世界の食事風景の紹介 3 美しい自然と人びとのくらし 4 ストリートで暮らす少女たち・エチオピア 5 平和な時間を共有する・スーダン 6 難民キャンプでの医療活動に携わって・パレスチナ 7 そしていま、私にできること 第2章 出すぎる杭は打たれない――公害輸出を告発した村田和子・久さん 1 高校を出てすぐに会社に入る 2「危険な人物」への道 3 三菱化成がマレーシアでしたこと 4 放置された村びとたち 5 知ってもすぐには動きだせなかった 6「出すぎる杭」への風当たり 7 いつか流れは変わる 第3章 島への帰還――種子島西之表市伊関・長野広美さん 1 島を出てアメリカの大学へ 2 マンハッタンで就職 3 自分の中のアジアに出会って帰国 4 人混みで転んでぞっとしたんです 5 ボランティアは自分でやらなきゃだめ 6 エチオピアに行って会社をやめる 7 島にもどり自分のこととしてかかわる 第4章 半農半菓の楽しみ――自然菓子工房・大下充億さん 1 田舎の菓子屋のびのびライフ 2 ケニアで出会った身土不二の暮らし 3 世界のゆがみに気づく 4 自然菓子工房をめざす 5 百姓好きの仲間が集まる 6 古民家再生とエネルギー自給の夢 7 お金が余る暮らし 第5章 パッチとアルベルタの冒険スペイン・ナバラ州の農家民宿 1 スペイン・ナバラの風に吹かれて 2 持続可能な観光と農家民宿 3 アルベルタとパッチの宿 4 アルベルタの夏の食卓 4 自然の中で生きるのも大変 5 バスク語教育を受けて――パッチの自分史 6 地球に良いことは自分にもいい 7 アルベルタの言葉 第6章 スペイン・よみがえる廃村と古民家――サラ一家の健康民宿づくり 1 手に豆のある娘さんとの出会い 2 復興した廃村・アルギニャリツ村を訪ねる 3 玄米食の家 4 健康住宅案内 5 農家民宿づくり 6 健康住宅セミナー 7 サラとの再会 第7章 足もとから平和をつくる 1 屋久島の詩人・山尾三省さんの遺言 2 再び源流を守る 3 チェルノブイリ事故の衝撃 4 瀬戸内海の上関原子力発電所計画 5 偽装をチェックできない行政 6 足もとから平和をつくる 7 慶良間諸島を歩く [編著者] 安渓遊地(あんけい・ゆうじ) 山口県立大学教員として環境問題やフィールドワーク論、地域共生演習を担当。人類学専攻。理学博士。主な編著作に『西表島の農耕文化――海上の道の発見』(法政大学出版局、2007年)、宮本常一との共著で『調査されるという迷惑――フィールドに出る前に読んでおく本』(みずのわ出版、2008年)、当山昌直との共編で『野山がコンビニ――沖縄島のくらし』(ボーダーインク、2009年)など。 安渓貴子(あんけい・たかこ) 山口大学・県立萩看護学校などで、生物学・文化人類学の非常勤教員。山口県立大学では地域共生演習を担当。生態学専攻。理学博士。主な著作に、Cookbook of the Songola(1990, African Study Monographs 13, 京都大学)、『森の人との対話――熱帯アフリカ・ソンゴーラ人の暮らしの植物誌』(東京外国語大学AA研、2009年)、盛口満との共編で『ソテツは恩人――奄美のくらし』(ボーダーインク、2009年)など。 |