比べて改めてわかった、自然農のすごさ
2007年9月10日
実は一昨年、2反の田んぼを手に入れた。
その田を3区画に分け、僕の3つのやり方を、同じ田の中で同居させている。 むかって左から、普通の耕すやり方(ただしバイオ燃料で)、直播、自然農だ。 同じ田んぼでやることで、同じ土を使い、同じ肥料分、水、同じ環境の中、3つのやり方がどのように違うのか、あるいは経年変化を比較観察できるようにとの狙いがある。 真ん中の直播の田んぼは、今年はっきりいって大失敗の論外。 自然農の田は今年が不耕起1年目だが、一年目から普通の田と明らかな違いが出た。 写真では色の違いがわかりにくいかもしれないが、自然農の稲は理想的な緑色をしているのに対して、普通田の稲は明らかに色がうすい、つまりは肥料分が足らない色なのだ。 これは自然農の田は昨年の稲藁を田に戻しているが、普通田のほうは戻さなかったことが関係していると思う。 つまり、耕す田んぼでは、毎年肥料をおぎなわないと、どんどん田んぼがやせていく。 自然農の田は、ほとんどおぎなわなくても、地力は衰えない。 それから、かかった手間とエネルギー。 一見、田植えに時間がかかるので、自然農の方が大変なように思うけど、 自然農の手間は田植えだけだ。 普通田の場合、荒起こし、耕運、代かき、田植え、苗継ぎと、機械を使っても手間もエネルギーも実はたくさんかかった。 真夏の草取りだけを比べても、自然農の倍、草取りに手間取る。 こうやって比べてみるとよくわかる。 自然農の方が、はるかに省力、効率的なのだ。 そして同じ手間、同じ肥料分で比べれば、自然農の方がはるかに収量も多いのだ。 僕はけっこう疑り深いというか、自分でやって確かめてみないと気がすまないほうなので、この10年自然農を続けてきて、他の農法もいろいろ試してみて、はっきりと断言できる。 自給用の米作りとしては、自然農といわれるやり方の右に出るものはない。 しかも、誰がやっても、なにもなくても、やれるやり方なのだから。 だから、今も直播やバイオ燃料など、いろんなやり方の米つくりを試してはいるけど、この自然農というやり方だけは、ずっと続けていくと思う。 |