半農半菓
ひまな親父
2006年11月10日
「亭主元気で、留守がいい」とは、昔、どこかで流行ったフレーズ。
このフレーズに代表されるように、この数十年で社会は大きく変わった。
朝早くから夜遅くまで、外で働く父親。
子育て、家事、パートに追われる母親。
「子は親の背中を見て育つ」という。
今の子どもたちの目に映る父の背中って、あるのだろうか。
子どもは模倣する生き物だともいう。
かつては、働く父と母、大人たちの姿がいつもそばにあった。
今、彼らの目に映る大人とは、母と学校の先生だろうか。
かつては、いろんな遊びを見せてくれるお兄ちゃんやお姉ちゃんたちの姿がいつもそばにあった。
今はそれぞれ、忙しそう。
かつては、遊びまわれる野山、川、海、いつも近くにあった。
ワクワクさせる生き物たちの世界と、いろいろ考え創れる材料にあふれていた。
今は、みなコンクリートに覆われて、生き物たちはもういない。

あるとき誰かが、「ひまな親父」を目指していると言った。
そうだ!!「ひまな親父」になろう!
みんなが忙しくなにかをしている大人たちの中で、そんな大人こそ必要なんじゃないだろうか。
子どもたちが育つ環境に父性が足りないと思うなら、自分がなればいい。
一緒に遊ぶ兄貴役がいないなら、自分がなればいい。
遊ぶ自然が近くにないなら、あるところに移り住めばいい。
ひまな親父になるために、仕事の量を半分にする。
それで成り立つ生活スタイルにする。
空いた時間で、田畑を耕し、家をつくり、子どもと遊ぶ。
生活に必要なものをつくる大人の姿。
手仕事の姿がそこに生まれる。
そして子どもとゆっくり向き合う時間。
子どもたちが小さい今だからこそ、何よりもそんな時間を優先したい。

去年の夏休みは子どもたちと川や海やプールに20回以上行った。
さて今年は何回行くのやら。

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