地球子舎(てらこや)
うどん算数
2018年2月20日
 
 
 
 
 
 
 
 
Uは汁担当
Uは汁担当
Rは釜茹での火担当
Rは釜茹での火担当
キッチンのスタッフが用事でいない日。
当然、自分たちで昼ご飯を作る。
次の日は、いよいよ県の百人一首の大会の日だから、それに出る子は当然百人一首。
大会に出ないK,S、R,そら、そしてUが名乗りを挙げる。
彼らが選んだメニューは、うどん。
大人は口出しせずに、うどんつくりが始まった。

てらこやで使う秤は、昔の天秤ばかりを使ってる。
デジタル秤は風袋の重さを考えずに量ったりできて便利だけど、あえて使わない。
便利なものは頭を使わない。
工夫もしなくなる。
だからあえて、昔の天秤ばかりを使ってもらうことにしてる。
これで量ろうと思うと、いやでも足し算引き算が山ほどでてくるから。

てらこや、おうちえんのうどんは、
粉2キロ。
塩100グラム。
水900グラム。
たったこれだけのシンプルなレシピ。

計算しながら、量って、こねて、・・・・。
こねてるんだけど、見た感じ、どうもべたべた。
ピザ生地か?ってくらいのべたべた感。
子どもらも、これはなんかいつもと違うぞと首をかしげてる。
さすがに僕が「たぶん何かを量り間違えてる」と口をだした。
さあ、何を量り間違えた??
みんなで推理。
べちゃべちゃになってるんだから、水が多いってこと。
水が多かったのか、粉が少なかったのか。
水はボールに入ってた量からして、たぶん合ってたんじゃないかという仮定のもとに、
だとしたら、いったい粉が何グラム足りなかったのか。
べちゃべちゃ生地の重さを量る。

天秤ばかりだから、いちいち時間がかかる
1キロの重り、500グラムの重り、足していく。
目盛をスライドさせていって、量りがちょうど釣り合ったところを探る。
384グラム。
これに1キロの重り2個と500グラムの重り分を足すと、
2884グラム!
でもここから生地をのけてボールの重さを量って、それを引かなきゃ生地自体の重さはでてこない。
けっこうややこしいのだ。

つまり、今日の算数文章問題はこうだ。

『ある日、てらこやくんたちは、うどんを作りました。
粉2キロ、塩100グラム、水900グラムを混ぜて、生地をつくったら、なぜかべちゃべちゃでした。
どうやら量り間違えて、粉が2キロより少なかったようです。
できたべちゃべちゃ生地は入れ物のボールも一緒に量って2884グラムでした。
ボールの重さを量ったら、395グラムでした。
粉をあと何グラム足せば、おいしいうどんになるでしょう?』

生地担当3人が頭を寄せ合って、ひたすら、筆算。
これがまたそれぞれの出す答えが違うから、何度も計算しなおして。。。。
いつのまにか12時をまわり、庭ではカレー作りをしたおうちえんの子たちの食べる声が聞こえてくる。
てらこやも、ほんとは今頃うどん食べてるはずが、いまだ紙と鉛筆を握りしめて。
腹減った。
でも、やるしかない。
でないと、食べれない。
他のみんなも文句もいわず、あたたかく見守ってくれて。
みかねて、算数の得意なM子も参戦。
すったもんだの挙句、ようやく、たぶんこうではないかの重さが出たようで。

その分量の粉をたして、ドキドキで混ぜる、こねる。
なんとかいつものうどん生地っぽくなってきた。
のばして、切って、湯がいて、
13時半、ようやくの昼ごはん。
しかも食べてみれば、今日のうどんの出来は、過去1,2を争うおいしさの麺の出来(^^)
よかったな。
おつかれさん。

アナログなてらこや、日々の生活の中にこんな算数がときどきでてくる。
体験の中に算数がある。
「生きた算数」と僕は呼んでいる。

数日後、引き算の筆算を使わなかったら忘れてる自分に気づいたそら君は、
引き算筆算を家でしてましたとさ。

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