半農半菓
古民家再生
2003年11月18日
もっと自然と一体となった暮らしがしたい。
そんな想いがここ数年、ありました。

きれいな水のある田んぼを探していたら、
5反の土地と家がついて300万円という物件に出会いました。
茅葺にトタンがかぶせてある築100年の民家と長屋が2軒。
平生の中心部からも車で5分、大星山の中腹の谷あいです。
300万もないと言いましたら、150万円になりましたので、買っちゃいました。
よっぽど、売りたかったんでしょうねえ。

水のせせらぎと、鳥の声だけに囲まれて、心がどんどん落ち着いていくところです。
ちょうど横に小さな小川が流れていて、水力発電ができそうです。
原発に頼らず、できればエネルギーを自給できたらいいなと思ってます。

すぐに住めないこともなかったのですが、みんなの集まりやすいスペースにするため、
家族の意見も考慮して、この夏から簡単な改装に取り掛かっています。
百年の間に改装に改装を重ねた家は、台所なんか、原型をとどめてません。
ビニールクロスをはった床や石膏ボードの天井、趣味の悪い化粧壁、
壁紙をはりまくったベニアの壁、・・・・。
徹底的にぶち壊して、元の梁、壁、土間を出すことから始めました。

そしたら、出るわ出るわのゴミの山。
ビニールクロスも石膏ボードも壁紙をボンドで張った板も再生のやりようがない・・・・。
埋めれば産業廃棄物、燃やせばダイオキシン・・・・。

それに比べて、新建材の下から数十年ぶりに顔を出した昔の木材は
一本一本見とれるものばかりです。
それぞれ表情があって。
釘はほとんど使われてなく、はずせばまた他の場所に使えます。
土壁も崩して練り直せば、また立派に再生するし。
すべて土に返るものばかりです。

日本の風土にあった昔人の智慧と工夫。
最先端のエコハウス。
もしかするとここ数十年、人間は退化してきたのかなあ。
私たちが便利、快適と思ってきたライフスタイルがもたらした環境破壊と資源の限界、ゴミの山。
解決へのヒントは、先人たちの暮らしぶりのなかに、たくさん隠れているようです。

今、土壁塗り、土間づくり、居間までできました。
あと、漆喰を塗ったら、とりあえず移住し始めようかと思ってます。
永遠に改装中ですが。
粋な建具、募集中。
あと古い家が壊されるという情報があったら、教えてください。

この古くて新しいスペースを起点に、生活の場、集いの場にしていきます。
大地やみんなとエネルギーを交流しながら、あるがままに生きたいです。
「地球の上に生きる」ことを感じながら。

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