高学年は ハッピーカヤックネコツアー
低学年チームは馬島へ。
さあ今日からキャンプだよー
てらこやに集まって朝のミーティングからスタート!
あれ!?しかし、
低学年チーム、なんとも重く暗い雰囲気。
おしっこもらしたらどうしよう?
お母さんと離れて不安………
ひとりで眠れるかな………
まだキャンプに慣れていない子、一人で泊まった経験があまりない子が多い。
準備段階ではワクワクしていても、
いざ当日になっていろんな不安におそわれている顔。
直前の欠席者もいて、わたし自身の気持ちも揺れる。
こどもたちの気持ちに気づけてなかったー 寄り添えてなかったー
自立の一歩のキャンプ、今後のサバイバルにつながるような
ちょっとワイルドなキャンプも想定していたけど、
いやいやまずはキャンプに行ってみたいという気持ちが持てるところからだった。
出発の前にMのお母さんが
「Mがね、朝の車の中でとってもこのキャンプを楽しみにしてると言ってたんだよ。」と教えてくれた。
救われた!よし!これでいけるぞ、低学年キャンプ!
『来てよかった!キャンプっておもしろい!』に照準を定めることに決める。
海で遊び、火を炊き、テントを立てて、ごはんを作り、
夜はきもだめし。夜更けのだるまさんがころんだ。
みんなの顔がキラキラ瞳に変わっていく。
いつも頼っている高学年がいないから、自分たちで頑張るしかなく、
その姿が頼もしい。
火をつけるのも時間がかかる。
なかなか一回で成功しない。
突然「マッチがなくなった!」の叫び声。
持ってきたマッチを全部使い果たしたらしい。
あと数本あるところから焦るのではなく、無くなって初めて焦る。笑
それぞれ違う場所で動いていたこどもたち、
その声を聞いてかまどに集まってきた。
どうしよう?火つけられないよね。ごはん作れないよね。
みんなの顔が一気に真剣。
どうする?
てらこやにも帰れないし。落ちてないかなあ。だれかからもらえば!
いろんな意見を出し合って作戦会議。
遠目で見てると、数人がキャンプ場の事務所に駆けて行く。
なにか思いついたのかな?
帰ってきたら今度はみんなでこちらに走ってくる。
「まあみん、50円ってある?もらえる?」
息をハアハアさせながら、みんなの一途な瞳がこちらに。圧倒される。
「あるよ。いいよ。」
「やったー!!よかった〜!!50円でマッチが買えるんだって!!」
よかったね、いい案だったね、ごはん食べれる!ドキドキしたね!
なんだか一気に仲間になっている。
潮が引いている時にしか渡れない島に行って
海越しに見える高学年キャンプに手を振った。
まだ大丈夫かな?潮、満ちて戻れなくなってないかな?とドキドキ。
そんな時も一気に心が近くなる。
きもだめしの時。
本当は一番怖がりのM。でも今回は自分が最上級生。
小さい子を連れていくため、
自分の怖さと闘いながらも、それを見せずに暗い道を堂々と歩いていた。
どちらかというと知らない人と話したり、人前に出たりするのは
苦手なH。片付けたテントの中に懐中電灯を入れっぱなしにして、
そのまま事務室に返してしまったことに気がついた。
普段なら大きい子に頼むこともできるけど、今回は無理。
自分で事務所に行って事情を伝え、懐中電灯をゲットした。
懐中電灯を持って帰ってくるHのちょっと誇らしげな顔が輝いてた。
2日目の夜は雷雨の予報。
外でそのままテント泊にするか、キャビンに移って夜を過ごすのか
選択を迫られる。
迷う。
このキャンプの趣旨、ねらい、自分の思いがせめぎ合い、ぐるぐる。
『自立、楽しさ、限界にチャレンジする、
自分の枠を超えて見えてくるもの&獲得する力、自信
安全、危機管理、命を守る………….』
スタッフのさおが、質問を投げかけてくれる。
その問いを通して、わたしが気持ちを整理して、
クリアな判断ができるように導いてくれる。感謝!
そしてようやく決断。
そうだよね、まずは楽しさに照準を定めたんだよな。
目の前のこどもたちの実態を受けとめ、
テントをたたみ、キャビンに移ることに決める。
テントとキャビン、両方体験できてラッキーだったね。
雨が降りはじめたけど、花火もできた!
合同のふりかえりのミーティングでは、
高学年の「そっちはいいよね、うちらはこんなに大変だったんだよ話」の
壮絶なエピソードに圧倒されたけど
低学年もひとりひとりにとっては大冒険!
自力への第1歩、それぞれが階段を登ったキャンプ!
さてさて、来年は夏のキャンプを楽しみにしてくれているかなあ?
まぁみん