7ひきのネコ ふくろのなか
2018年5月11日
「劇をやりたい!」
4月はじめにHが言い出して始まった中低学年女子のてらこや劇団。 絵本「11ぴきのねこ ふくろのなか」を題材に子どもたちが話し合いながら、脚本、演出、毎日時間をとって練習してきた。 ごっこ遊びから劇へ。 子どもの遊びというものは、ごっこから劇へと自然と広がっていくものなんだなあ。 劇というものを、小学校の発表会のために大人から設定されてやったことしかない僕にとって、子どもたちの内側からでてきた「劇をやりたい」はとても新鮮で純粋なものだった。 ごっこ遊びに明け暮れてきた女子たち。 ごっこ遊び多いなあと思った時もあったけど、 ごっこ遊び好きな子たちというのは、他者になりきる表現をとおして、他者への共感的な理解がきわめて育まれているようにも感じる。 そして今、自分たちだけで楽しむことから、人にも楽しんでもらう視点が加わって、表現の仕方をあーだこーだと話しながら、練習してる。 普通は指導者がいて、指導者の指示通りに子どもが演じるパターンが多いのだろうけど、ここでは、子どもたちみんなが監督兼俳優。 劇に入ってないけど、ぷらりと練習を見に来た上級生もみんな「そこはこうのほうがいいんじゃないか」とかいろいろ言うもんだから、まあ船頭の多いこと。 「もっと大きい声じゃないと、みんなに聞こえない。」 「そこはもっと楽しそうに引っ張らないと、ぜんぜん楽しそうに見えないよ」 「そこは、もっと哀しそうに」 哀しそうに声を出すと、声が小さくなって、みんなに聞こえないからまたチェックが入る。 「哀しそうに、だけど、声は大きく!」 いやあ、けっこうむずかしい。 ちなみに僕は途中からピンチヒッターでウヒアハというい怪物役に。 大道具に男子のS、K,Yが加わって、ローラーや旗など道具が一気に充実。 女子たちも手縫いのポーチがかわいい。 物語上、川に橋がかかり、花畑があり、登れる木があり、ウヒアハ城がありと大道具で大がかりに作らなくてもそのすべてがそろったシチュエーションもよく見つけたものだと感心する。 ちなみにホビットハウスがウヒアハ城。 公演当日、 観客はおうちえんの子と親たち。 当日午前中のリハーサルまでは、まだすったんもんだやってて、本番大丈夫かって感じだったけど、本番が一番よかったみたい。 練習ほとんど参加してない割に、裏方の大道具さんのタイミングもばっちり。 リハーサルまでは声が小さいと感じてた子も本番では見違えるほどの堂々とした声。 そして表情。 親のAさん曰く、「子どもたちがきらきらしてて感動した」のだとか。 おうちえんの子たちも終わってからもずっと手を振ってて、劇を楽しんでくれてたのが伝わってくる。 観てくれた人たちとの一体感。 あー、気持ちよかった。 その気持ちよさをみんなで感じることができたことがうれしい。 第2弾をやりたいになればいいなあ。 |