半農半菓
デポジット
2008年4月23日
左上の羽釜で湯を沸かす
左上の羽釜で湯を沸かす
祭りが大好きだった僕が、いつしか祭りから距離を置くようになったのは、いつからだろう。
いくら祭りが楽しくても、その後に必ず築かれるゴミの山、山、山・・・。
賑わえば賑わうほど大きくなっていく山。
祭りがなければ、ゴミとなることもなかったモノたち。
自分が開くささやかなイベントや、石窯ピザで出店するとき、せめて自分の店だけはゴミを出さないようにするけれど、全体からでる量に比べれば、ささやかな抵抗にすぎず、後味の悪さは変わらなかった。

僕がアースデイに参加する以上、こだわりたかったのがデポジット。
食器のリユースだ。

幸い、スタッフの一人の世話で、山口大学から、リユース用の食器を借りることができた。
あとは、環境を汚さないように、洗い場のシステムをつくるだけ。
残飯混じりの排水が、土を汚さないよう、ざる、砂、石を使った簡単な浄化装置をつけた。
アクリルたわしで洗ってもらえば、洗剤を使うこともない。
食器を洗うのに洗剤がいると思ってる方は、戸惑っていたようだが、
洗剤なしでも、きれいになることを実感すれば、考え方も変わる。
はずだった。

だけど、アクリルたわしも、水だけではやっぱり落ちにくい。
お湯とセットで初めて威力を発揮する。
特にカレーやスープなど、油を使ったものは、お湯なしでは難しい。
で、そのお湯は、ピザの石釜の上に羽釜を置いて、その上でお湯を沸かしてたんだが、
周知が徹底できなかったのと、そこから汲んでくるのが面倒くさくて、使う人はわずかだった。
それにお湯を汲んだあと、水を足すのも大変だし、また熱くなるまで時間もかかり、
結局、お湯が全然足らない状況だった。

それでも我慢して水とアクリルたわしだけで洗う人もいたと思うが、
石鹸を使う人もけっこういた。

いくら環境にいいからとか、環境のためにとかいっても、
快適でなければ、我慢があっては、人はやりたいとは思わない。
伝わらないどころか、逆の意識を強めてしまう。
自分も苦しい。
今回の洗い場は、そのいい例だった。

そんな意味で、今年のアースデイの洗い場は、反省多し。
まず、お湯がもっと快適に常時使える仕組みにすること。
排水管を使って、足もとがべちゃべちゃにならないようにすること。

お湯の仕組みで、妙案を思い付いた。
ピザの石窯に銅管を巻き付け、水がそれを通ることで、お湯になるようにしよう。
ガス瞬間湯沸かし器ではなく、
薪瞬間湯沸かしシステム。
これで、来年は蛇口をひねれば、いくらでも好きなだけお湯が出る。
そして、アクリルたわしで、カレー皿も快適にピッカピカ。
初めて洗った人は、洗剤がなくてもきれいになることにビックリ。
その人の家から、洗剤が消える。
感動は、ほかの人にも伝えたくなる。

よっしゃ!
早くも、来年のアースデイが楽しみになってきた。

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