半農半菓
旅立ち
2008年6月27日
今日、ケニアにむけて旅立つ青年が、我が家へ挨拶に来た。
茅葺きを通して知り合ったUくん。
いいのか悪いのか、僕にすっかり感化されて・・・(^^;)。
僕がお世話になったNGO、ミコノインターナショナルに一年間、.ボランティアに行く。

僕が日本を旅立ったのが、29歳。10年前。
この地での1年間の体験が、僕の今の根っこにある。
まったく違う価値観で成り立つ世界。
流れ方の違う時間。
向こうでは当たり前の日常が、行き詰っていた僕のすべてをリセットしてくれた。
この10年、せちがらい日本の日常の中で、僕がニュートラルなスタンスを見失わずに来れたのは、
ケニアで思い出した心地よさ、何かが僕の中に目覚めたからだ、と思ってる。

今でこそ、変わってはいるが、人にいいように言われることもある自分だが、
当時は、あんまり褒められた人間ではなかった。
金もない、技術もない、言葉も話せない、協調性なし、浮浪者同然、勝手な行動が多い、・・・・。
そんな僕を受け入れてくれたNGO,ミコノインターナショナル。
その代表、土方さんの器の大きさに、ずいぶん影響を受けた。
自称「だいたい産業、てきとう興業」というスタンスでのNGO活動。
「来るもの拒まず、去るもの追わず」というおおらかさ。
見た目は、ただの酔っ払いのおっちゃんだけど、
実は深い。
形はボランティア団体だけど、それを通して、そこに関わる人が育つ。
そんな「場」でありたいという人に対する深い愛情を垣間見させてもらった。
そして、僕もいつかそんな自分の「場」をつくりたい、と思うようになった。
それが、「欧舌」という「場」の原型だ。

そして、今、28歳の青年が日本を旅立つ。
彼の行く手に、どんな出会いが待ってるのか。
見送る僕の方が楽しみだ。

よい風が吹きますように。
心から、祈る。

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