半農半菓
手間替え
2008年10月30日
今日は、みんなで稲こぎ。
脱穀だ。

うちは、我が家で食べる米は、もみで貯蔵して、その時々でもみすり、玄米にしているが、
親族の分や、知人に頼まれているお米もかなりあるので、
その分は、知り合いの農家のところに持っていって、一度にもみすりしてもらっている。

その農家さんから、もみすり機の動力契約の関係で、10月いっぱいに持ってきてもらったほうがありがたい、と連絡があった。

で、急きょ、脱穀。
今年から本格的に米作りを始めたM家も、脱穀。
うちのを手伝ってもらって、M家のを手伝う。
手間替えだ。

僕らから時間を盗んでいる灰色の男たち。
その時間貯蓄銀行のシステムから抜け出すために、
かつて時間が盗まれていなかった時代に機能していたシステムを見直すことが、
ひとつのキーだと思ってる。
その中のひとつ、「手間替え」。
「結(ゆい)」と呼ばれた労働交換のシステム。

こう書くと小難しいけど、
要は、お互い助け合う。
手伝ってもらって「ありがとう」。
手伝って、「ありがとう」と言われて、嬉しい。
喜びの循環。

今日一日の労働の中に、「お金」は介在しない。
経済成長率にも反映しない。
売り上げにも反映せず、
経費にも反映しない。
所得税にも反映しない。

でも、完全に仕事は成り立ち、
お互いに楽で、
喜びだけが循環する。

しかも仕事が効率的に進んでいく。

コミュニティやつながりが薄れていくにつれて、
消えていった「結」。

進む脱穀を眺めながら、
未来の一つの形を思い浮かべる。

今日もありがとう。

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