半農半菓
待ってました!イチゴ
2008年11月27日
ショートケーキといえば、イチゴ。
ですが、うちのショートケーキはまだブドウが乗ってます。
サンドは洋ナシ。
いちごを求めてくるお客さんの中には、帰っていかれる方もいらっしゃいます。

毎年、10月にイチジクが終わってからは、
うちは辛抱の時期。
ケーキの上に乗せる果物に赤色がなくなるんです。
ショーケースをパッと見たときに、赤がないとどうしても黄と茶が多く、
華やかさが一段落ちるんですね。
冷凍もののフランボワーズや輸入イチゴを使えば、赤はあるんですけどね。
最近は、ケーキ屋には年中イチゴのケーキがあるようになりました。
輸入イチゴです。
うちは使ったことないから、詳しくは知らないんですが、いろんなところから聞く話では、
このイチゴ、すごいです。
この輸入イチゴ、遠くの国から持ってくる中で傷まないように、
すごい薬づけ。
だから使う前に、その表面についてる薬を洗うための特別な液体で、ジャブジャブ洗ってから使うようになってるようです。
聞いただけで、とても気持ち悪くて食べれません。
まして、売り物に使うなんて・・・・。
洗わなくていいやつもあるようですが、遠くの国から持ってきてるのですから、推して知るべし。
10月29日、アメリカ産イチゴから規定値を超える殺菌剤が検出されたとして輸入禁止になったという報道があった模様。

でもね、ケーキ屋やってたら、使いたくなるんですよ。
イチゴを乗せたとたん、ケーキの売り上げは倍増しますから。
うちも誕生ケーキを頼みに来て、イチゴではないと聞くと帰っていかれる方も割といらっしゃいます。
それだけケーキといえばイチゴという刷り込まれたイメージは強いみたい。

実際、おいしさはともかくとして、見た目も重要視されるケーキ。
だから、安全よりも見た目を重視してイチゴを乗せるケーキ屋さんが多くても、
それはそれで悪いことではないとも思います。
実際、求める人が多いのですから。

ですが、うちの方針としては、とても使えるものじゃない。
自分の子どもに食べさせたくないですから。
だから、10月11月は毎年、じっと我慢の季節。
その代わり、則武さんの完全無農薬の奇跡のブドウ。

そしてこの時期になるとスーパーの店頭にも、イチゴが並び始めました。
最近は必ず生産者は書いてありますが、どのように作ってるかは、わかりません。
それほど、国内産イチゴといえど、聞くとびっくりするほどの農薬の量と種類が使われているのです。
僕の知ってるイチゴ農家の方は、誰誰と誰誰のイチゴ以外は絶対に子どもにも食べさせないと言います。
それほどの薬が日常的に何度も使われているということ。
ですが、もちろんそういう薬を使わずに作ってらっしゃる方もいて、同じように出荷されているので、生産者によってはスーパーのイチゴも、いいものもあります。

そういうイチゴ情勢ですが、
うちとしては、無農薬のものか、その方向で努力してる方のイチゴを使う方針です。
2軒の生産者の方と契約して使わせていただいています。
中川君のイチゴは、完全な無農薬。
伊丸さんは、なるべく使わない方針だけど、その年のイチゴの状態によって、病虫害が広がりが抑えられないときはやむなく使うという方針。
それでも一般のイチゴからすると使わないに等しいくらいの使用量です。

そしてそういう生産者の方が、育っていきやすいように、
成り立っていくように、増えるように、
というのが欧舌の願い。
だから、スーパーにイチゴが並び始めても、
浮気しないように、この時期辛抱してるというわけ。

数日前、うちで契約してる苺農家の伊丸さんが、
初成りのイチゴを持ってきてくれました。
一週間分の収穫で10個ばかりですから、ケーキに乗せる量はないんですが、
誕生日ケーキのイチゴの顔に使い始めました。
12月中旬あたりから、中川君のイチゴも採れ始めるみたいで、
その頃から、本格的に苺のショートや、イチゴのケーキが登場します。

だから、イチゴをお待ちの方、
もうちょっと待ってくださいね。

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