良薬、口に苦し、良言、耳に痛し
2009年8月21日
調子が悪いことは年に数度はあるが、一日寝てればだいたいよくなる性質だと思ってた。
ところが今週店の盆休みに家族で九州に旅行に行って帰ってから、どうも脂汗が出る。 微熱っぽい。 まわりから新型インフルじゃないかとの疑いの眼差しも感じるし、 自分でもどうも今までと体の中の感覚が違う感じがするので、 ついに3日目の金曜日、病院に行った。 子どもを連れていくことはときどきあるが、自分を診てもらいに行ったのは、いつ以来だろう。 ケニアで原因不明の細菌病に罹って、強制入院させられたことを除けば、 ここ20年は記憶がない気がする。 さてどこに行くかだが、 僕は西洋医学ってのにちょっと不信感がある。 ブラシーボ効果というのがあるが、基本的にその人の信じれるやり方で治療するのが、一番だと思う。 我が家の場合は、柳井の「さきやま医院」。 ここらでは珍しい漢方医だ。 あと、光市の「やまて小児科」。 ここは余分な薬は出さないし、薬も漢方系か、普通のか、選択させてくれる。 院長や奥さんの感性も、共感できるところが多いので、信頼してる。 院長、ぱっと見はぶっきらぼうで誤解されやすいみたいだけど。 それからまだ会ったことはないのだけど、周南の「海風診療所」。 この3つくらいかなあ。 さて、「さきやま医院」。 知る人ぞ知る魔法使いのおばあちゃん。 近隣の西洋医のお医者さんに「さきやま」と言うと、眉をひそめる人もいた。 それほど西洋医学一辺倒の人種にとっては、漢方医とは怪しい存在のようだが・・・。 僕の知り合いには、さきやまさんに通う人がけっこういる。 薬を飲んでも注射を打っても治らなかった子どもの不調が、ここで貼薬を貼ってもらったらピタッと治ったというのもよく聞く。 僕が診察室に入ると、 小柄な70代はとっくに過ぎた、でもつややかな肌のおばあちゃんが、ちょこんと座って待っている。 尿検査はあったが、一般的な聴診器ではなく、小さなカナヅチみたいな道具でひたすら体のいろんなツボをトントンと軽く叩いていき、脈を診る。 診察はそれだけだ。 といっても、けっこう長い時間だけど。 なぜわかるのかはよくわからないけど、それだけでいろいろわかるらしい。 何を食べたかまで当てられて、びっくりした人もいる。 その後、貼薬という貼る薬をいろんなツボに貼られて、漢方の薬が出る。 ただし、覚悟しておいたほうがいいのは、 大体の人が、食事のことで、怒られる。 僕も実はここ一か月は特に、お好み焼き、うどん、そうめん率がすごく高く、 暴飲暴食気味だったので、覚悟はしていったが、 案の定、ズバリ言われて、怒られた。 「玄米と味噌汁と少量の漬物か野菜に切り替えなさい」とのこと。 はい・・・。 医食同源。 食べ物ですべては決まると頭では知ってはいながら、 お好み焼き、焼きそば、寿司、カフェオレ、時々カップめん、・・・。 欲望の赴くままについ食べたがるこの身の性・・・。 たまにはいいけど、頻度の問題かもね。 結局、僕の場合は、風邪でもインフルでもなく、 ただ極端に免疫が低下してるとのことで、 とにかく食事を正しなさいとの言。 (ほとんどの人がそう言われるようだけど・・・) それと煎じ薬を調合してくれた。 不思議なことに、貼薬を貼って、1時間後くらいには、あれほどひどかっただるさと体の違和感が治まったから不思議。 生まれて初めて煎じ薬なるものを、煎じる。 グツグツ煮る先から、「臭い」と子どもたちが逃げていく。 ぐいっと飲む。 うん、にがから(苦辛)。 ま、良薬口に苦し。 良言も耳痛い。 ちなみにさきやま医院は月〜土の午前中のみ。 完全予約制。 0820-23-5400 場所は、柳井中学前交差点の角。 |