上関町長選挙
2007年9月29日
友人の山戸たかしくんが、上関町長選挙に立候補した。
原発反対派からの立候補である。 ちなみに、うちの店の6月のフルーツ、ビワは、彼が精魂こめてつくったビワを使わしてもらっている。 原発誘致にともない、町は賛成派、反対派に2分された上関。 そんな状態を憂い、立候補を決意した山戸くん。 賛成反対を超えて、町を自立した循環型社会にとの思いから、 「一流の田舎を目指そう」をスローガンに、町を汗だくでまわっている。 26日朝、出陣式。 僕は仲間たちとシーカヤックに乗って、海の上から応援に駆け付けた。 そのときのこと。 出陣式後、海沿いを走る車から見えるように、海岸べりをカヤックで走っていたら、 中電の原発事務所があった。 さてそこを通り過ぎてから以降、海岸沿いにチラチラ制服姿の人影が見え隠れする。 なんだろうと思っていたが、途中の松の木陰に隠れたその人影をよくよく見てみると、 ビデオカメラやカメラで、僕らを撮っている。 どうやら中電の職員さんらしい。 ご苦労なことである。 近寄って、「こんにちわー!」と声をかけてみたが、反応なし。 「お話しませんか?」と言ってみたが、まったく無視したまま、撮り続けておられた。 僕の中には、賛成派の人だからといって、嫌う感情や、否定はない。 むしろ自分と違う価値観の人は好きである。 というか興味がわく、といった方が近いかな。 その人が、いったいどういう環境でそういう価値観になったのか、単純に知りたいのだ。 たぶん昔からだが、人間観察が好きなのだと思う。 それに、お互いに違う価値観のものを否定せず、受け入れてこそ、この上関原発問題の本当の解決が始まっていくと思っている。 だから、ちょっと話してみたかったのだが、一言の返事さえなかった。 たぶん仕事なのだろうが、ほんとにご苦労さま。 あれを編集したりして、上司に報告して、次の対反対派工作への参考にするとか、そういうレベルの戦いをしてるんだろうな、たぶん。 反対派の立候補者には中電の尾行がつき、その人のまわった家には、そのあとすぐ賛成派から人が派遣される、とも聞いていたが、どうやら本当のようだ。 この町に根深く横たわる現実。 柏崎原発のニュースを聞いてもなお、「原発誘致によるお金なくしては、やっていけないのではないか」という人が減らないのであれば、 その根底にあるのは、生存への恐れ、不安、お金社会へのとらわれ・・・。 この町が原発という妄想から目覚めるには、原発がなくても幸せに暮らしていけるんだという姿を現実に見える形にする以外にない、そう改めて思った。 今回、山戸くんが、当選するにしろ、そうでないにしろ、彼ら若い者が中心になってこの町にそんな形を創り始めていくのは、間違いないだろう。 そのスタートが今、始まったのだ。 では僕は? 僕は、僕の場で、ここで、その形を創っていこう。 未来の社会のひな形を。 そんな緑の点が、小さくても、いろんなところに、そこかしこに芽生え始めている。 そして。 いつかふと気がつけば、世界は一面、緑色に。 そんなときがもうそこまで来ている。 なんとうれしい時代に生まれてきたんだろう。 このブログを読んでくれてる方、 あなたもあなたの場所で、あなたなりの緑の点を、どうぞ創ってください。 そしていつか共に、祝いましょう。 緑の世界を。 それが僕の願いです。 (うーーん、ちょっと今回はクサすぎたかなあ。) チャンチャン。 |