ひまな親父 〜遠征〜
2008年1月2日
正月2日目。
子どもたちにせかされて、やむなくスニーカーをはく。 ここ平生町の自宅から隣町のうちの店まで歩くのだ。 車で15分、10数キロの道。 去年の正月、歩いて行ったのがよほど楽しかったのか、今年も行きたいとはしゃぐ。 まあ、8歳の光と5歳の愛はわけないが、問題は3番目の真だ。 もうすぐ3歳になるとはいえ、去年は3分の2は抱っこした。 だいたいそこらへんを散歩するだけのつもりだったのでサンダルだし、 自宅周辺の山道を1時間くらい散策してまわったあげくの遠征出発だったので、2歳そこそこの真を10キロ抱っこして店に着いたときは、腕がつりそうだった。 そんなことも覚えてるはずもなく、 「俺も行く」と目を輝かせてる顔をみたら、説得するのもあきらめた。 さて今年は、一年ぶりくらいにスニーカを履いて、 リュックに財布やらミカンやら詰め込んで出発。 さて案の定、下りの山道では枝を拾っては立ち止まり振り回す。 形のいい枝を見つけては、全部持っていくといって何本も小脇に抱え、最後には僕に持てという。 こんなもん家の周りに山ほどあるじゃろ!と思いつつ。 いつになったら、山を降りれるのか。 「はよー歩け」と喉まで出そうなセリフを飲み込んで、 「いやいや早く着くことが目的じゃないんだから」と自分に言い聞かす。 たった一キロちょっとの下り道を一時間かけてやっと降りたと思ったら、 今度は延々とつづく歩道の縁石に上って歩き出す。 すぐこけて落ちるからずっと手を持ってなきゃいけないし、数メートルごとに切れ目があってそのたびにジャーンプ! やれやれだ。 去年と違って寒波の中、すさまじい寒風が顔につきささる。 真のペースにあわせてたら、上の光と愛はちょっと行っては待ちぼうけで、体が温まるひまがない。 しょうがないから、奥の手だ。 「よし、セブンイレブンで待ち合わせ。好きなものを買っていい。」 光と愛は脇の小道に入って探検しながら行くと走って消えていった。 真は「ウインナー」と叫びながら、縁石を降りて、走り出した。 その先のセブンイレブンまでそれまでの3倍のスピードでたどり着いたのはいうまでもない。 それぞれ、肉まんやウインナーをゲットして、ノリノリで再出発。 そんなこんなで、出発から4時間後、 無事店に辿り着く。 真くん、あとちょっとのところで「抱っこ」といって泣き出して、僕の肩であっという間に寝ちゃったけど、 なんだかんだいって10キロは歩いたよ。 鼻水と涙でぐちゃぐちゃになった寝顔。 頭をなでながら、「よく頑張った」とほめてやる。 我が家の正月2日目は、こうして過ぎて行きました。 |