半農半菓
旧暦
2008年1月9日
タウン誌「ぶち」に連載してる今月の原稿より抜粋


1月7日は七草がゆ。
だけど肝心の春の七草はスーパーでしか買えない。
それもそのはず。
ほんとの七草粥は、旧暦1月7日、今の暦の2月13日。
野を歩けば、七草なんて、簡単に手に入る。

今の暦はグレゴリオ暦(太陽暦)といって、明治になって、無理やり導入された暦。
それまで使われていた旧暦は、「太陽太陰暦」といい、月と太陽の運行を取り入れた自然にそくした暦だった。
旧暦時代は、暦や時計がなくても、月を見れば日がわかり、太陽の高さを見て時刻が判断できた。
今の年中行事や風習もほとんどが、自然の変化に結びついている。
ところが新暦への切り替えで、これがうまくいかなくなってしまった。
七夕は旧暦の7月7日をそのまま新暦に読み替えたので、梅雨で星どころではない。
同じように、桃の節句に桃の花はないし、盆にお供えする作物もない。
本物の中秋の名月は旧暦の8月15日だ。
お供えの里芋は新暦の8月にはまだ早い。
しかも新暦の8月15日だと、その日が満月になるのは30年に1回しかない。
などなど、行事と中身がともなわない。
上辺と形だけで、中身の伴わなくなった今の世相と似てるような・・・。
僕らの生活から、季節感、自然が遠いものになっていったのには、新暦がおおいに関係してる。
だからうちの家には、旧暦カレンダーも置いてある。
旧暦を基本に生活すると、自然のリズムにぐっと近づく。
月の満ち欠け、自然の移り変わり、行事、節目・・・。
それはけっこう心地よい。
環境問題が叫ばれる今、自然とのつながりを取り戻すために、深い知恵に裏打ちされた「自然暦」としての「旧暦」を今こそ、見直してみたい。

今度の2月9日(土)、旧暦のワークショップを我が家で開催しすることになりました。
詳しくはまた報告します。
昼と夜の2回する予定。

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